第8回ILEC 幸せさがし文化展
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写真の部
連合大賞(1名)
一本一本に想いを込めて 津島良伍 広島県
ILEC大賞(1名)
Summer memories 戸塚里沙 自動車総連(スズキ労組)
シニア特別賞(1名)
柿むき 宮地敏雄(85歳) 自治労(佐賀県本部佐賀県職連合家族)
ジュニア特別賞(1名)
すごい 山中蓮温(9歳) 退職者連合(クラレ労組OB家族)
秀作(5名) 作品一覧
ハプニング 伊丹弘吏 岡山県
星降る夜 ずみ 自動車総連(佐賀鉄工所労組)
皆んな仲良し 青木和夫 全国ガス(東京ガス労組)
慈愛 竹前茂雄 運輸労連(全日通労組 長野県支部OB)
春のお出かけ 藤中佑典 基幹労連
(三井造船環境エンジニアリング労組)
入選(10名) 作品一覧
春の子供たち 百﨑礼治 退職者連合(福岡県職員労組OB)
早く逢いたいね 西山栄 退職者連合(JP労組 退職者組合)
夫婦船 宝の海へ 堀隆義 全自交労連
(全自交長崎県タクシー労組観光支部OB)
ハッピーバースデー 丹羽有希子 宮城県
登ったぞ リエ 茨城県
幸せをみつめて 清水勝弘 千葉県
はやくよんでね 大西夏木 自治労(市立札幌病院労組)
ふれあい 泉健一 奈良県
お手伝い 遠藤要信 東京都
沖に出たサーフボード 田中勇次 全国ガス(日本海ガス労組)
特別審査員賞(3名) 作品一覧
宝もの 臼井寛 連合岡山(連合岡山OB)
パパの肩は特等席 津島裕子 広島県
家路(イエジ) 大塚昇 労福協(栃木県労福協)

写真の部

木村 惠一

日本写真家協会 名誉会員

 幸せさがし文化展も今年度第10回、20年目を迎えることになりました。各分野とも回を重ねるごとに内容も充実し参加される方々が多くなりましたが20年の歳月は写真の世界も大きく変化させてきました。今はフィルムカメラで写真を撮る人も少なくなりデジタル写真全盛の時代でスマートフォンなどのコミュニケーションツールを気軽に利用され、価値観の多様化が様々なかたちで拡大するようになってきました。そのような時代の流れのなかで写真の部門は従来のプリントされた写真での応募に加えて今年度からウェブサイトでの投稿も受けつけるようになりました。結果はウェブサイトでの応募も大変多く、次回に向けての新しい方向づけとして定着するものと思います。
○連合大賞には津島良伍さんの「一本一本に思いを込めて」を選びました。寒風のなかでものをつくりだす喜びの姿を画面にみることができます。細さ0.6ミリの天日干しソーメンの一本一本に思いをこめて明るい表情で仕事する姿を豊かな感性の優れたカメラワークで軽快に撮影表現をしました。
○ILEC大賞は戸塚里沙さんの「Summer memories」を選びました。ゆく夏を惜しむかのように手をつなぎ海の彼方に沈む太陽を身じろぎもせず見つめる兄妹の姿に詩があります。茜色に輝く夕空と海とを幻想的な視線で捉えました。
○シニア特別賞「柿むき」は干し柿づくりを多くの人々が集って楽しく会話しながら作業する様子を上手なカメラアングルで捉えています。
○ジュニア特別賞、山中蓮温さんの「すごい」を選びました。妹が思いきり元気で大きなジャンプをした瞬間を高速のシャッターで見事に捉えています。表情も形も最高のジャンプです。
 他の入選作もくらしのなかでの楽しい光景や豊かな自然を題材にしたもの、街中でのスナップなど多岐に亘っての優れた作品を選ぶことができましたが、残念ながら選にもれてしまいました皆さんとはまた二年後にお会いできることを楽しみにしております。

熊切 大輔

写真家
御茶ノ水美術専門学校講師

 今回から審査に参加させて頂き非常に楽しく、皆様の作品に触れることが出来ました。幸せさがし文化展-働く仲間とその家族の公募展-という名にふさわしい幸せで表情豊な作品が多数見受けられたように思います。写真コンテストというと壮大な作品を思い浮かべるかもしれません。しかしフォトジェニックな瞬間は日常の生活や仕事の合間などふとした瞬間にも訪れるものなのです。そんなささやかな幸せや楽しさがどれだけ伝わってくるのか、それも審査のポイントとして意識しながら作品を一つ一つ拝見させて頂きました。連合大賞に選ばれた「一本一本に想いを込めて」は手延べそうめんでしょうか?楽しそうに箸分け作業をされている姿を写したものですが、この写真の良い所はその表情もさることながら青空のもと、そよぐ麺で何とも気持ち良い「風」を見事に表現できている所です。画面全体からその場の爽快な空気感が伝わってくる作品になりました。一方ILEC大賞の「Summer memories」は心象的な作品です。海外の夕景の海に佇むお子さんの姿を写したものですが、露出を抑えた撮影のお陰で、二人の姿がドラマチックな画を描く空と海にシルエットとなってより印象的に写し出されています。アップの記念写真にせず、冷静に周りの環境を活かしての画作りは見事でした。他にもシニアとジュニアの特別賞は年齢差76歳!という幅の広さや沢山の力作の多さに驚きと感動を頂きました。この賞をきっかけに更に沢山の写真を楽しみながら撮影して頂ければと思います。




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