Rengoアカデミー 第22回マスターコース概要

目次

  1. 1.マスターコースのアウトライン
  2. 2.授業プログラム(前期・後期)
  3. 3.講義領域・分野と講義科目・時間一覧
  4. 4.ゼミナールの紹介
  5. 5.修了論文作成にむけたゼミナールの進行イメージ

<参考資料>第21回受講生の体験談

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1.マスターコースのアウトライン

2022年5月実施時の授業風景
2022年5月実施時の授業風景

 教育文化協会は、連合運動の発展に資する労働者教育の全体像を構想し、その第一歩として、連合結成10周年を機に、2001年5月、連合運動の次代を担うリーダーの育成を目的に、「Rengoアカデミー・マスターコース」を開講しました。これまでに480名が受講し、修了生は現在、それぞれの立場から連合運動の一翼を担い、活躍しています。
 第22回目の今回は、マスターコース開講の趣旨と会員組織や受講生からの意見・要望、過去21回取り組んだ経験・反省をふまえ、引き続き、受講生出身組織の送り出しやすさと受講生本人の参加しやすさを基本に、①講義科目の前・後期への効果的な配置、②ゼミ生同士の自主的な議論・研究に資する自主研究枠の確保に努め、合宿日程の効果的編成を心がけました。
 第22回マスターコース・プログラムのアウトラインは以下のとおりです。会員組織、連合構成組織および加盟組合、地方連合会などからのご参加をお待ちしています。

視点

 マスターコースでは、人間・歴史・世界・「場」(※)からのアプローチを重視し、受講生の分析力・構想力の醸成をはかり、問題発見と問題解決の能力向上をめざします。
 自らの「考察を深めたい課題」について、ゼミナールでの担当講師からのアドバイスや他のメンバーとの意見交換等を通じて、問題意識の深耕・多角化をはかるとともに、その課題解決方法を見つけ、修了論文にまとめていきます。(「5.修了論文作成にむけたゼミナールの進行イメージ」を参照)。
 合宿教育をとおして受講生と講師の「人間としての結びつき」を深めます。

※「場」とは、問題を発見しその解決をはかるときの自分のスタンドポイントのこと

年間スケジュール

 マスターコースは、合宿教育期間と自学・自習期間を組み合わせ1年間で修了します。
 集中合宿は、前期、後期の2期制です。

前期:2022年11月13日(日)~11月18日(金) 6日間
後期:2023年 5月14日(日)~ 5月19日(金) 6日間

 前期終了後から後期開講までの間と、後期終了後から修了論文完成までの間が、自学・自習の期間となります。この期間にはそれぞれ、必修ゼミを配置しています。
必修ゼミでは、ゼミ生は自学・自習期間の成果を発表し、ゼミナール担当講師からアドバイスを受け、後期のゼミへ、さらには修了論文へとつなげていきます。
 修了論文については随時、担当講師からメール等で個別指導を受けることができます。
受講生は、2023年7月3日(月)までに修了論文を提出し、教務委員長の監修を経て、9月下旬~10月上旬に予定している修了式をむかえ、1年間のプログラムを修了します。

授業と講師陣

 前期、後期の合宿教育では、授業は講義とゼミナールを併用しておこないます。 
 講師陣には、それぞれの分野の第一人者の他に、連合会長(Rengoアカデミー校長)や連合事務局長なども加わります。

講義

 講義科目は、特別プログラムも含めて23科目です。
 講義は、原則、講師からの問題提起、グループワーク、発表などを組み入れておこないます。講義の進め方は、授業60~70分と休憩10分のサイクルが基本ですが、多少、前後することがあります。

ゼミナール

 受講生は、受講申込の際に、「考察を深めたい課題」を提出するとともに、5つのゼミナールのなかから希望するゼミを選択します。
 ゼミナールは、前期3回、後期3回の計6回おこないます。ゼミナールは、原則1回最大3時間(休憩含む)です。
 ゼミナールごとの必修ゼミは、前期終了後から後期開始までに原則2回、後期終了後に1回おこないます。
 ゼミナールは、5名で編成し、担当講師の指導やゼミ生との議論をとおして各自の課題を修了論文に仕上げます。
 ゼミナール大会(後期3日目)では、受講生が修了論文の骨子・仮結論を発表し、ほかのゼミ担当講師から講評を受けます。その後のゼミでは、その講評も含めゼミ担当講師から指導を受けます。

合宿期間中の運営

 合宿生活は、受講生が実行委員会をつくり運営します。
 合宿期間中には、連合会長、連合事務局長、教育文化協会理事長等との交流、懇談の場を設定しています。

修了

 前期・後期を受講、修了論文を提出し教務委員長による監修を経て修了となります。
 修了生には、修了証を授与します。

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2.授業プログラム(素案・調整中含む) ※プログラム関係は以下同じ

◇前期 <2022年11月13日(日)~18日(金)>

プログラム前期

[備考]
① 午後の講義終了後、実行委員会のミーティング(M)を行う。
② 前期と後期の間に「必修ゼミ」を2回行う(指導講師の判断で1回でも可)。
③ 必修ゼミに加えて、オンラインでの指導の場を複数回設けることも可とする(前期後に1回、後期後に1回を上限とする。正規の必修ゼミと併せて計5回)。

◇後期 <2023年5月14日(日)~19日(金)> ※(調整中)

プログラム後期

[備考]
① 後期終了後に「必修ゼミ」を1回行う。

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3.講義領域・分野と講義科目・時間一覧

 講義科目は、政策-組織-基礎の3領域、総合戦略-経済産業政策-社会労働政策-組織強化・拡大-組織運営-人間と組織-経済社会と労働の7分野から編成しています。
 講義は、連合の戦略的方向性・課題を大づかみに理解し、連合の一員としての自分の役割・課題を確認することからスタートし、基礎から応用・運動へと、順次ステップアップできるように科目を配置しています。

領域 分野 科目 講義時間
  政  策 総 合 戦 略 「連合の役割・行動I」
「『安心社会』への戦略を考える」
「連合の役割・行動II」
2時間30分
3時間30分
3時間30分
経済産業政策 「日本の財政と社会政策の課題」
「社会保障のとらえ方」
「グローバル化と労使関係」
3時間30分
3時間30分
3時間30分
社会労働政策 「人材活用と人事管理の課題」 
「雇用・労使関係の変化と労働法制の課題」 
「労働者自主福祉の課題」
3時間30分
3時間30分
3時間30分
  組 織   組織強化・拡大 「連合組織強化の課題」
「労働組合と政治」
「ジェンダー平等と労働組合」
「国際労働運動の課題と対応」
3時間30分
3時間30分
3時間30分
3時間30分
  基 礎   人間と組織 「アサーティブ・トレーニング」 3時間30分
経済社会と労働 「歴史からみた労働組合の役割」
「労働法の基礎」
「ジェンダーと労働」
「仕事と賃金」
「労使関係の課題」
「地域と労働組合」
3時間30分
3時間30分
3時間30分
3時間30分
3時間30分
3時間30分
特別プログラム

「論文のまとめ方」              
「アカデミー中間整理」 
「ゼミナール大会」  

1時間
2時間30分
4時間30分
合 計 講義20科目:68時間00分 特別プログラム3科目:8時間00分

76時間00分

ゼミナール 前期3回+後期3回 =18時間 総時間 94時間00分

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4.ゼミナールの紹介

禹ゼミ テーマ:グローバル化と日本の労働組合 講師:禹宗杬 埼玉大学人文社会科学研究科教授
目的
  1. グローバル化は通常、労働組合に不利に働く。競争を激化させ、コスト削減の圧力を強めるからである。社会に分断と格差をもたらすことも、社会的統合を志向する組合運動にはマイナスとなる。グローバル化が進むなか、どうすれば雇用と賃金と働く人の利益を守り、組合運動の展望を開けるか、一緒に考えたい。
  2. 展望を開くために重要な作業の一つは、国際比較の視点に立って、労使関係共通の環境と課題を理解するとともに、日本の独自性を把握することである。世界と共有すべき日本の組合の資産は何でその固有の問題は何か、ほかの国々の試みから何を学ぶべきか、一緒に考えたい。
  3. 日本の組合は現場を大切にしてきた。いま、その現場が弱まっている。生産・サービスのグローバル展開のほか、グループ経営、人的資本投資の減少などが影響しているのはむろんである。ただし、主体的な問題もある。運動の転換が求められている現在、どうすれば強い現場を再構築できるか、一緒に考えたい。
  4. 労使関係のアクターの労・使・政のうち、労側の変化への対応と自己革新が立ち遅れている傾向にある。持続可能な社会および持続可能な労使関係の構築に向け、雇用と賃金と時間と生活をどのようにデザインすべきか、一緒に考えたい。
課題(キーワード) グローバリゼーション/グローバル展開/コーポレート・ガバナンス/経営戦略/雇用の多様化/キャリア・処遇の複線化/産業政策/雇用政策/欧米の労使関係/アジアの労使関係/日本の労使関係の特徴/現場の再構築/雇用・賃金・時間・生活のデザイン
講師略歴
現 職 埼玉大学人文社会科学研究科教授
職 歴 埼玉大学経済学部講師、埼玉大学経済学部助教授、The Graduate School of Management (Anderson School) at UCLAの訪問研究員、ソウル大学校日本研究所客員研究員などを歴任
著書・論文 『「身分の取引」と日本の雇用慣行―国鉄の事例分析―』(単著、日本経済評論社、2003年)、『韓国の経営と労働』(編著、日本経済評論社、2010年)、『中国民営企業の雇用関係と企業間関係(共著、明石書店、2013年)、『現場力の再構築へ―発言と効率の視点から―』(編著、日本経済評論社、2014年)、「アジアの賃金―『学歴別・熟練度別賃金』―」(『大原社会問題研究所雑誌』721号、2018年、46-60頁)、「『一億総活躍』と身分制雇用システム」(『社会政策』第11巻第3号、2020年、14-28頁)、「『雇用区分廃止』の人事戦略―背景・要因・効果―」(『社会政策』第13巻第2号、2021年、21-33頁)
その他 埼玉大学連合寄付講座担当教員、国際労働財団「アジアにおける労使関係と労働組合の課題プロジェクト」委員、連合総研「『日本的』雇用システムと労使関係研究会」委員、連合総研「企業行動・職場の変化と労使関係に関する研究委員会」主査、連合総研「参加保障・社会連帯型の新しい社会政策・雇用政策の大綱に関する研究委員会」委員等
梅崎ゼミ テーマ:キャリアと労使関係 講師:梅崎修 法政大学キャリアデザイン学部教授
目的
  1. 産業・社会構造の変動や技術革新によって人々のキャリアデザインが大きく変貌していると言われています。キャリアとは、狭い意味での職業キャリアだけではなく、地域・家族・余暇生活を含んだ人生(ライフ)キャリアを意味します。このライフキャリアの変貌を事実に基づいて正確に把握することが、ゼミの第一の目的です。
  2. キャリア展望の曖昧化、または多様化は、避けられない歴史変化だとしても、現在、人びとに突きつけられている自己選択に対する過度な期待、自己責任は、我々を苦しめています。
  3. <私=個人>の時代に<我々=社会>について考えることは、どのような道筋があるのか。この問いは、具体的に、労働組合運動にはどのような可能性があるのかと言い換えてもよいと思います。労働組合運動については考えることは、<我々=社会>の中に連帯・協力を再設計する挑戦だと思います。この挑戦について議論をしながら労働組合について深く考えることがゼミの第二の目的になります。
課題(キーワード) 産業構造の変動、技術革新、個別的労使関係、キャリアデザイン、生活・地域コミュニティ
講師略歴
現 職 法政大学キャリアデザイン学部教授
職 歴 政策研究大学院大学C.O.E.オーラル・政策研究プロジェクト・研究員、法政大学キャリアデザイン学部、専任講師・准教授を経て15年より同大同学部教授。2013⁻14年、The London School of Economics and Political Science訪問研究員。2019‐2020年、立教大学大学院経済学研究科訪問研究員。2012年‐2020年、中央大学企業研究所・客員研究員、2016年‐現在、慶応義塾大学産業研究所・共同研究員。
著 書 『「仕事映画」に学ぶキャリアデザイン』(有斐閣,2020年)、単著『日本のキャリア形成と労使関係—調査の労働経済学』(慶應義塾大学出版会,2021年) 
編 著 共編著『人事の統計分析―人事マイクロデータを用いた人材マネジメントの検証』(ミネルヴァ書房,2013年)、共編著『教育効果の実証―キャリア形成における有効性』(日本評論社,2013年)、共編集『日産・ルノーアライアンス オーラルヒストリーーグローバル提携時代の雇用・労使関係』(慶應義塾大学出版会)、2020年、ほか多数。
その他 日本労務学会副会長、日本キャリアデザイン学会副会長。
木本ゼミ テーマ:少子高齢社会のなかの人間と労働組合 講師:木本喜美子 一橋大学名誉教授
目的
  1. 現代日本において、企業社会体制は変容しつつあり、少子高齢社会としての特徴がきわだってきている。労働市場の変動、地域社会の格差拡大、そして家族の大きな変容を実態として把握することを通じて、労働組合が直面する課題を考える。
  2. 特に検討を要するのは、従来の「サラリーマン」の働き方を相対化し、新しい働き方や暮らし方、生き方が、新たな価値規範と共に模索されてきている事実である。一方では高度成長期以来の旧態依然としたサラリーマン像があり、他方では正社員労働市場への参入が困難な、若者や女性たちの労働-生活者像がある。変動期の現代を把握するために両者の動きを、トータルに検討する。
  3. 本ゼミでは、主体としての人間が、階層、ジェンダー、年齢、地域差等によって分断されつつ、一人一人の一回限りの生をまっとうするために、働き方そして生き方をめぐって模索している姿を、まずもって重視したい。その上で、個々のアクターの価値規範がどのように変わろうとしているのかをつかむことによって、労働組合が担う新たな課題と社会的役割を探ることをめざす。
課題(キーワード) 少子高齢化/未婚化・晩婚化/働くことと家族/労働市場の変動/非正規化/ジェンダー変動/若者の就業問題/女性労働問題/労働-生活時間構造/サラリーマン像の揺らぎ/ワークライフバランス
講師略歴
現 職 一橋大学名誉教授
職 歴 広島大学総合科学部助手、立命館大学産業社会学部助教授、一橋大学社会学部助教授、一橋大学大学院社会学研究科教授を歴任
著 書 『家族・ジェンダー・企業社会』(ミネルヴァ書房、1995年)、『女性労働とマネジメント』(勁草書房、2003年)等
編 著 『家族・地域のなかの女性と労働』(明石書店、2018年)、『社会政策のなかのジェンダー』(明石書店、2010年)、『現代日本の女性労働とジェンダー』(ミネルヴァ書房、2000年)
共 著 『地方に生きる若者たち-インタビューからみえてくる仕事・結婚・暮らしの未来』(旬報社、2017年)、『仕事の人類学―労働中心主義の向こうへ』(世界思想社、2016年)、『リスク社会のライフデザイン―変わりゆく家族をみすえて』(放送大学教育振興会、2014年)、『高度成長の時代1-復興と離陸』(大月書店、2010年)
論 文 「女性労働をめぐる歴史的構造の成立とその揺らぎ―共稼ぎ家族の不可逆的増大へ」(くらしと共同の研究所編『生協労働研究会報告書』2022年)、「ジェンダーと階級研究からのコメント―『家族の命運』に寄せて」(イギリス女性史研究会『女性とジェンダーの歴史』第9号、2022年)、「私の<家族と労働の社会学>を振り返って」(『国際経済労働研究』1115号、2021年)、「ふたつの継続的就労女性像と働く意味」(『家族社会学研究』第33巻第2号、2021年)
その他 博士(社会学)、学術会議連携会員、法政大学大学院フェアレイバー研究所特任研究員、多摩市男女平等審議会副会長など。
橋元ゼミ テーマ:企業・職場と労働組合 講師:橋元秀一 國學院大學経済学部教授
目的
  1. 労働組合の原点を確認しつつ、各自の所属する労働組合の特徴を交流することを通じて、改めてそれぞれの労働組合を相対化し客観的に把握する。
  2. それぞれの企業・職場はどのような問題や課題を抱えているのだろうか? 近年、企業や職場に起きている変化をふまえつつ、率直に出し合い交流し合いながら、今日の労働組合が直面している課題とはどのような問題であるのかを考察する。
  3. 組合員にとって、労働組合が魅力的であるとはどのような役割を組合が果たすことであるのかを検討する。組合役員の立場から離れ、一組合員の視点に立ったとき、日々の労働や職場生活において、さらには職業人生を展望した場合、労働組合は、どのような問題や課題を抱えているのだろうか? 労働組合は、そうした問題や課題をどれだけ受け止め、どのように取り組んでいるのか、検討し議論し合う。ゼミでの集団的議論を通じて、新たな視点やヒントを探りたい。
  4. 以上をふまえつつ、理論的視点、歴史的視点、組織構造的視点から、労働組合の現状と課題を明らかにすることが、本ゼミの目的である。
課題(キーワード) 採用/従業員構成/非正規労働者(非典型雇用)/配置/教育訓練/賃金/成果主義/人事考課/労働時間/残業協定/労使協議/経営参加/組合組織構造/組合役員
講師略歴
現 職 國學院大學経済学部教授
職 歴 東京都立労働研究所研究員、日本学術振興会特別研究員、(財)労働科学研究所社会科学研究部研究員、國學院大學経済学部専任講師・助教授を歴任
編 著 『人事労務管理の歴史分析』(ミネルヴァ書房)等
論 文 「第8章 雇われて働くってどういうこと?」「第9章 雇用や働き方はどう変わる?」(『アクティブラーニングで学ぶ日本の経済』、東洋経済新報社、2021年4月) 「組合員の個別賃金決定に労働組合はどう関わっているのか」(国際経済労働研究所『Int'lecowk-国際経済労働研究』第75巻第9号、2020年9月)、『労働組合の職場活動に関する研究委員会報告書―21世紀の日本の労働組合活動研究Ⅳ-』(連合総研、2016年9月)、「第1章 労働組合の基礎的組織の現状」(連合総研『労働組合の基礎的な活動実態に関する調査研究報告書』、2016年4月)、「労働組合による労働者供給事業の諸類型と可能性」(『国学院経済学』第60巻第3・4合併号、2012年3月)、「非正規従業員の組織化の動き」(『講座 現代の社会政策 第5巻 新しい公共と市民活動・労働運動』明石書店、2011年9月)、「非正規雇用問題と企業別組合の役割およびその展望」(社会政策学会誌 『社会政策』第2巻第1号、ミネルヴァ書房、2010年5月)、「企業別組合における非正規従業員の組織化事例の示すこと」(『日本労働研究雑誌』No.591、2009年10月)、「「成果主義」の実態は「能力主義管理」の整備・徹底化-真の能力主義を求めて」(『賃金制度と労働組合の取り組みに関する調査研究報告書』連合総研、2006年7月)
その他 國學院大學労供研究会座長、連合総研「21世紀の日本の労働組合活動研究Ⅳ『労働組合の職場活動』研究委員会」主査、連合総研「「非正規労働者の組織化」-21世紀の日本の労働組合活動に関する調査研究委員会Ⅰ」副主査等
浜村ゼミ テーマ:労働法と労働組合 講師:浜村 彰 法政大学法学部教授
目的

 このゼミでは、労働法上の今日的課題について、ワークルールとしての労働法の基礎知識を修得しながら、課題の解決に向けた応用力を涵養するとともに、労働組合としてこうした課題にどのように取り組むべきか、を検討して、主体的に考える力を身につけることを目的とする。

  1. 「働き方改革」の「功」と「罪」をどのように総括するのか。
  2. 非正規労働者やフリーランサーの拡大に労働組合はどのように取り組むべきか。
  3. コロナ禍で労働組合の果たすべき役割は何だったのか。
  4. 組織率の低減化傾向において労働組合に問われている課題は何か。
課題(キーワード) 非正規雇用/フリーランサー/雇用によらない働き方/生活時間と労働時間の規制/高度プロフェッショナル制度/労働者派遣/クラウドワーク/労働者・使用者の概念/労働者代表制度/割増賃金/労働紛争解決制度/不当労働行為/労働基本権/労働法におけるリベラリズム/労働契約法/解雇制限と金銭解決/組合民主主義/労働組合と政治
講師略歴
現 職 法政大学法学部教授
職 歴 流通経済大学社会学部助教授、法政大学法学部教授、パリ第1大学客員研究員、神奈川県労働委員会公益委員などを歴任。
共・編著 『組合機能の多様化と可能性』(共編、法政大学出版局、2003年)、『ライフステージと法第8版』(共著、有斐閣、2020年)、『ベーシック労働法第8版』(共著、有斐閣、2021年)、『最新版労働者派遣法Q&A』(共編著、旬報社、2004年)、『ロースクール演習労働法』(共著、法学書院、2007年)、『労働判例解説集』(共編著、日本評論社、2009年)、『ワークルール検定初級テキスト第4版』(共著、旬報社、2022年)、『働き方の多様化と法的保護のあり方』(編著、連合総研、2017年)、『クラウドワークの進展と社会法の未来』(共編著、労働開発研究会、2021年)、「横井芳弘著作選集」第1巻、第2巻(共編著、信山社、2021年)、『労働法における最高裁判例の再検討』(共編著、旬報社、2022年)
著 作 「リモート方式の協議は団体交渉といえるか?」中央労働時報1290号(2022年)、「脱退の自由」労働判例百選10版(2022年)、「クラウドワークという働き方の課題」労働法学研究会報2723号(2021年)、「改正労働者派遣法による派遣労働者の均等・均衡待遇」季労268号(2020年)、「業務委託による企業組織の編成と使用者責任」労旬1937号(2019年)、「労働紛争処理法」『戦後労働立法史』(旬報社、2018年)、「労働基準法上の賃金規制」『講座労働法の再生第3巻』(日本評論社、2017年)
その他 日本労働法学会代表理事(2017~2018年)、神奈川県労働委員会会長(2020年~)、連合総研「曖昧な雇用関係の実態と課題に関する調査研究会」の主査(2016~2017年)、法政大学筆頭常務理事(2008~2014年)、法政大学ボアソナード記念現代法研究所所長(2017~2019年)など

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5.修了論文作成にむけたゼミナールの進行イメージ

進行イメージ

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<参考資料>

第21回受講生の体験談

 今回、第21回Rengoアカデミー・マスターコースを受講して、さまざまな視点から労働運動を学ぶ機会を得られて幸運でした。
 コロナ禍においてハイブリッド開催と事務局の配慮もあり無事受講することができました。ありがとうございます。
 講義では、それぞれの視点・分野・考え方を濃い内容で学ぶことができましたし、自分の知らない事、知っていても理解していない事など、いろいろと刺激になる内容であったと思っています。その上で、受講生との交流は自分の産別とは違う視点はあっても、思いや考えが一致すると連帯感が生まれ、コミュニケーションの幅を広げてくれるものでした。
 ゼミナールでは、先生やメンバーからの意見、自分が他のメンバーに発言して気づくこと等、いろいろと考え、発言し、手に汗握る(ついでに背中も汗)ハラハラ・ドキドキの時間を過ごしましたが、これもいい経験だと思います。
 最後に、修了論文ですが、「テーマ」は重要であることを助言します。本当に大切です。どんなテーマでも良いですが、それを貫き通す思い、考え、目標をもって取り組むと良い論文が作成できるはずです。
 これから受講される方は、ぜひ楽しんでください。入口のハードルは高くありません、上る階段が高いだけです。かんばってください。

 新型ウイルスにより前期は集合、後期は集合+WEBとなり感染症禍での研修会、会議体運営、実施の判断の難しさを考えさせられる研修でした。これまでに様々な研修に参加してきましたがここまでの期間(約1年、ゼミ+論文執筆含む)、規模、密度の学びの場は初めてでした。参加前は参加者それぞれの組織の事はなんとなくわかったつもりになっていましたが、繰り返し行った研修生同士の討議を経るごとに異なる考え方、組織の背景についてより深く理解することができ、「自分は何も知らなかった」ことを強く感じさせられました。
 労組、団体それぞれバックボーンの異なる方とまさに苦楽を共にし「同じ釜の飯を食う」こと自体が本当に得難い経験となりました。またゼミに所属し、論文を一本書き上げることは、業務と兼務の中、非常に大変なことでしたが、自分の問いが正しいのか、手法、文献の選択、日頃の疑問をここまで掘り下げることは本研修の醍醐味でしょう。暖かく指導していただいた先生、ゼミ仲間、参加者の仲間たちがいなければおそらくは論文を書き上げることはできなかったと思います。
 新たな出会いと多くの気付きを与えていただいた関係者の皆様に改めて感謝します。

 詳細を聞かされずに参加した私は、前期の合宿が始まり、他の受講生はみんな論文のテーマが決まっていたり、すでに持っている知識のレベルが高いことに正直驚きました。このまま1週間やっていけるかなぁ…というのが最初の感想です。
前期・後期を通して、すごい講師陣から、日常では聞くことのできないお話を聞くことができる貴重な機会でしたが、それを目一杯吸収しようという気持ちより、どうしても論文執筆への憂鬱な気持ちの方が勝っていたような気がします。気持ちが憂鬱なうえに日常業務、大会、参議院選挙がある中での論文の執筆は本当に大変でした。でも、熱心にアドバイスをくださった先生や、自分のことのように一緒に考えてくれるゼミの仲間がいたから頑張れたと思います。
 このRengoアカデミー・マスターコースは、誰でも経験できるものではないです。普段の組合活動だけでは学べない様々なことを学べるうえに、今後も付き合っていけるだろう仲間とも出会えます。だからこそ、送り出す組織は、受講生が合宿や論文執筆に集中できる環境をつくってあげてほしいと思います。そうでないともったいないです!
 コロナ禍の中、Webによる参加の方もいましたが、多くのメンバーが対面で参加でき、本当によかったです。ありがとうございました。

 第21回Rengoアカデミーの開催は、新型コロナウイルス感染症下であるにも関わらず、運よく前期・後期ともに集合での開催をすることができました。教育文化協会の皆様には、様々な検討・対応をいただき感謝申し上げます。
 受講しての感想としては、自分のような経験の浅い者から産別役員の方など、年齢もキャリアも様々な方に接する素晴らしい機会であった反面、他の参加者の発言等を聞いていると、もう少し経験を積んでから参加したかったなと思いました。多くの講義では、自組織や自分の経験に基づいて発言すること、発表することが求められました。自分の考えや意見を言語化すること、他の参加者の意見もまとめながら端的に発表すること、どちらも苦戦しましたが、それらが苦手だということに気づかされるいい機会でした。
 ゼミでは、「論文の売りはなんや、悩みを見せなさい」ということを先生には口酸っぱく言われ、調べたけど使わなかった資料・一度書いたけど削除した文章はたくさんあります。業務と並行しての論文の執筆は容易ではありませんが、素晴らしいゼミ仲間にも恵まれ、書き上げることができました。論文を通して問題点を整理することもできました。
 とても大変なのはもちろんですが、学習・出会いなど素晴らしい機会になることは保証しますので、ぜひ覚悟を持って参加してみてください。

 Rengoアカデミー・マスターコースに参加させて頂き大変感謝しています。2週間という貴重な時間を学びの時間に使わせていただき、大変充実した研修でした。以前参加された先輩からは、「論文は大変だけど、仲間の皆さんと過ごせる時間は、結構貴重だよ」と言われた話を思い出し、正にその通りと実感しています。ゼミでお世話になった先生をはじめ、皆さん気さくな方で、あっという間の時間を過ごせました。
 年齢を増すごとに自分の考え方の偏りを感じるようになってきていましたが、違う業種や立場、自分とは違う関わり方や考え方を耳にすることにより、自分でも柔軟な対応を意識できるようになったと感じます。引き続きSNSでの繋がりもありますので、悩んだ時や新たな企画を考えるときの相談者として、これからも頼れる仲間、「マスターコース21期生」と共に頑張っていきたいと思います。教育文化協会(ILEC)の皆様のサポートが何より有難かったです。
 Rengoアカデミーの継続と多くの仲間がこの研修を体験できることを強く望みます。

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