北島 久司(連合岐阜)
連合の掲げる重要な労働運動の一つに政治の取り組みがある。「働く者・生活者」の立場のもと、政治勢力の拡大を図り、労働組合の求める政策・制度の実現に向けた取り組みを活発化させることにある。その一方で、政治への意識・関心の薄れ、投票率の低下、組織内議員・推薦議員の減少など、労働組合の政治を取り巻く課題はこれまでも数々指摘されてきたところである。
これらの背景として、組合員の政治への関心・関与や選挙への政治参加(投票行動)が弱まってきているのではないか、そして一方で議員(候補者)の取り組みも影響しているのではないか、と考えた。
本稿では、調査データの分析により、一般有権者の政治関心・投票行動の傾向をつかみつつ、労働組合における組合員の政治関心・政治参加の動向について探る。また、岐阜県議選を振り返り、インタビュー調査により、当選した推薦議員やその組合関係者に、議員と労働組合との関わり方、取り組みの特徴について伺う。そのうえで、組合員の政治参加を高めるために、日常の組合活動における魅力づくり、そして参画を促すコミュニケーションについて注目し考察したい。
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