安川 尊明(一般社団法人 日本労働者信用基金協会)
戦後、銀行からお金を借りることができなかった労働者たちが「労働者のための銀行」として、はたらく仲間がつくった金融機関、それが「労働金庫」である。労働組合や生活協同組合のはたらく仲間が、お互いを助け合うために資金を出し合ってつくった、協同組織の金融機関である。
労働金庫が設立されてから70年以上が経過し、時代の変遷とともに協同組織金融機関としてどのような取り組みを行ってきたのか振り返りつつ、今後も労働者から選択され続ける金融機関となるために必要なことはなにか、労働金庫が求められていることとはなにか、という点について考察したい。
そして、協同組織金融機関という労働金庫の原点に立ち返って、ろうきんの理念実現に向けて労働金庫に求められること、とくに現代における労働金庫の存在意義とその点に関わる労働組合の役割について、検討し、今後の課題を明確にしたい。
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