有給休暇取得率向上に対する今後の労働組合の役割

森光　直子（ＵＡゼンセン）

＜概要＞

　「疲れたら休む。そしてまた元気に働く」。人間は機械ではない。食事をとり、睡眠をとることと同じように、生きていくうえで休息することは必要不可欠な行為である。それにも関わらず、有給休暇を取得できない劣悪な職場環境が当然のように存在している。なぜ、有給休暇消化率100％が当然の職場環境にならないのだろうか。労働基準法第39条で、年次有給休暇の付与について定められている。これは従業員に疲労回復を目的として事業主が付与する休暇で、賃金をもらいながら休むことができる。労働者が人間らしく働き続けるための権利である。本論文では、有給休暇が取得できない背景や様々な要因に対して、根本的な要因に焦点を当て、労働組合が果たすべき役割を論じたい。

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