第17回マスターコース修了論文集

ろうきんにおける労働組合の経営チェックの機能
-財務分析を足掛かりに-

古川 昌広(労働金庫連合会)

<概要>

 金融機関においては、金利競争激化、人口減少による市場縮小、日本銀行のマイナス金利政策等、かつてない厳しい環境下、担保・保証のある先への融資、国債投資による収益確保等、既存のビジネスモデルを維持することが少なくとも一部で困難となっている。もちろん、労働金庫も例外ではない。労働者自主福祉運動の担い手である労働金庫は、労働者の「しあわせ」「ゆたかさ」を支える金融機関としての役割を遂行しなければならない。その理念と事業遂行の両立、そして、労働者自主福祉事業の発展のために、会員労働組合および労働金庫の労働組合(ろうきん労組)の役割として、たえず経営チェックを行い、労働金庫の経営陣に意見を述べる必要がある。本稿はこの観点から、労働金庫への経営チェック機能を考察したい。

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