第17回マスターコース修了論文集

中小製造業の倒産・廃業の実態とこれからを考える
―中小労組が加盟するJAMの視点を参考としての提言―

戸田 健一(JAM東京千葉)

<概要>

 かつては「ものづくり」の日本と言われ、中小製造業はそれを陰ながら支える役割を担っていた。しかし、大手企業の海外進出や、産業構造の変化など、中小製造業にとって事業継続が困難な状況に陥る企業も見られ、日本の代名詞でもある「ものづくり」が衰退の一途をたどっているのではないかと想像される。
 また、後継者問題や高齢化、慢性的な人材不足が影響し、技能継承の問題、受注対応力の低下など、高い技術力を有していても事業の継続が困難となり、不本意ながら廃業や倒産の危機に追い込まれる実態も一部で見られている。産業別労働組合JAM(以降、JAM)加盟の労働組合においても解散・脱退の理由として、黒字であっても倒産や廃業となるところも一部で見られている。中小労組が加盟するJAMの視点も参考に、製造業のこれまでと現状、これからのあり方、人材不足解消を視野にした「人づくり」について考え、提言につなぎたい。

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