第17回マスターコース修了論文集

労働組合組織率改善のために
―地方連合会の経験から―

石原 宏基(連合岐阜)

<概要>

 我が国は第二次世界大戦の敗戦から73年を数え、今日の先進国となるまでに復興・成長を成し遂げてきた。国民の不断の努力によって経済や社会が発展していく過程で労働者側の組織化も同時進行し労働組合が組織され、労働者の生活の改善に大きく貢献してきた。
 この過程においては、GHQの介入もあり、憲法が改正されて、団結権、団体行動権、団体交渉権が法的に承認されたことの影響は計り知れないほど大きい。新憲法のもとで労働組合の活動は、政治・経済・社会すべての分野において、国の体質を大きく変えることとなった。
 しかし、今日では労働組合組織率が停滞しその存在感も希薄化が否めない。労働組合の存在感の停滞は日本の社会の危機をももたらす可能性が高い。この状態を改善するためには組織率を上げることが不可欠である。本論文ではそれにはどのような方法があるか、地方連合会での活動の経験をまじえて考察してみたい。

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