第16回マスターコース修了論文集

次代の労組リーダー育成と組織継承のために組合役員が大切にすべきこと
―コミュニケーション手法の役割を中心に―

松木 伸介(電力総連 四国電力労働組合)

<概要>

 IT革命が起こって以降、フェイスtoフェイスや電話という従来からのコミュニケーション手法の他に、インターネットを介した電子メールやSNSといったツールが発達し、コミュニケーションの多様化が進んでいる。これにより、思いついたときにいつでもどこでも相手にメッセージを送ることができるなど、手軽・効率的にコミュニケ―ションをはかることができるようになった。
 世の中では効率を優先したコミュニケーションが多用される中、労働組合の多くは、それらのツールがあるにもかかわらず、これまで組織が大切にしてきたフェイスtoフェイスや機関紙での情報伝達を今なお行っている。
 なぜ、労働組合は、効率を求めることなく、古典的なコミュニケーションを支持するのか。本稿では、はじめに労働組合における現状と果たす役割について触れた上で、組合員の意識調査データを用いた組合関与の実態把握により察せられる組織課題(次代の労組リーダーの育成と組織継承)の解決に向け組合役員が大切にすべき「コミュニケーション」を中心に考察していく。

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