佐々木 望(自動車総連 全国本田労働組合連合会)
世界経済に多大な影響を与えたリーマンショック以降、日本の自動車産業には、人口減少、大幅に変動する為替、複雑かつ過重な自動車関係諸税などが影響し、国内自動車市場は非常に厳しい状況が続いている。自動車産業各社は、国内自動車産業の空洞化を懸念しつつも、熾烈なグローバル競争への対応に駆り立てられている。特に自動車メーカーの事業方針に大きな影響を受ける部品企業は複雑なビジネス環境に苦慮している実態がある。その中で、自動車部品企業各社では事業再編などによる希望退職が多発している状況にあり、労働組合として看過できない状況にある。本研究では、国内市場の縮小に伴う自動車産業の方向性と厳しい環境に置かれた部品企業の生存への道について、また、そのような事業環境において、どのような労働運動が求められるのか考察を深め、今後の活動がどのようにあるべきか考察したい。
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