多賀 晶子(公益財団法人 国際労働財団)
仕事をしながら子どもを育てること。仕事も子育ても生活を営む上で特別なことではない。なぜ、働きながら子育てをする労働者は仕事と育児の両立に苦労するのだろうか。
育児を担う労働者は「労働時間に制約がある」場合が多い。「労働時間に制約がある」労働者は、周囲にとってはその労働の「負荷を肩代わりしている」存在となりがちである。しかしそれは、その職場の基本的な働き方が「時間外労働を前提」として考えられているからではないだろうか。
結婚や子どもの有無、性別などに関わらず「誰にとっても働きやすい職場」とは。
人生の各ステージにおいて、労働者がそれぞれのライフスタイルに併せた「多様な働き方」を選択できること、そのような働き方が、周囲に負荷を与えることなく、労働者にとっても使用者にとってもプラスとなる働き方はあるのか。また、その選択を可能とするためには、どのような職場の環境整備が必要なのか考察を行った。
┃総目次に戻る┃