第15回マスターコース修了論文集

労働組合の後継者育成のすすめ

布野 史雪(日本郵政グループ労働組合)

<概要>

 労働組合の後継者育成の現状を見ると、組合員に一番身近な存在である支部、とりわけ支部三役の役員改選において、60歳の定年間近になるまで役員にとどまらざるを得ない現状や、管理者登用により突然役員を交代することになり、組織混乱が生じているケースなど、様々なケースがあるものの、総じて日常からの後継者育成が行われていない実態があると考えている。
 後継者育成ができない理由は、日常の組合活動に追われ、人材育成に割く時間がないからなのか、いつかやらなければならない課題と思いながら、ついつい後回しになっていて、気がつけば結果として何も進んでおらず時間だけが経過してしまっているのか。
 労働組合が組織として安定的に運動を継承していくためには、後継者育成から目をそらすことはできないと考えており、JP労組の現状を見ても、後継者育成は深刻な課題と受け止め、できない理由を明らかにし、具体的な解決方法について掘り下げていくこととしたい。

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