第15回マスターコース修了論文集

自動車産業における派遣労働者に対する労働組合の果たすべき役割

土屋 貴裕(自動車総連・三菱自動車ふそう労連)

<概要>

 本論文は自動車産業における派遣労働者に対し、法の変遷や派遣労働に関わる諸課題について考察を行うとともに、労働組合として派遣労働の問題にどのように対応し、どのような役割をしていくべきかを明確にすることを試みるものである。
 そこで本論文では、まず第1章では「派遣雇用の変遷」として、我が国でなぜ派遣労働が始まり、どのように変化していったのかを労働者派遣法の成立までの背景と施行後の改正や労働者または企業からのニーズも含め考察することとする。
 つぎに、第2章で「一般的な派遣労働の問題点」として、派遣労働者・正規社員・国とそれぞれの視点で抱えている課題や不安を考察する。さらに、第3章では本論文のテーマでもある「自動車産業における派遣労働の問題点」について技術伝承・安全といったそれぞれの企業に関する課題だけでなく、産業基盤の弱体化・正規社員の働き方といった課題についてもそれぞれ考察を行い、第4章で「派遣労働の問題点に対し、自動車産業の労働組合として果たすべき役割」として、これらの問題に対して労働組合としてどのようなポリシーを持って対応していくべきなのかを述べることとする。

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