第13回マスターコース修了論文集

産別共済の現状と役割

山田 千鶴(電機連合)

<論文の概要>

 労働組合の共済制度、共済活動は、組合員の暮らしのための助け合い活動である。
 現在の組合員の生活向上はどうかというと物価は上昇し、消費税も4月から引き上げられ更に厳しい状態であり、労働者の生活環境は厳しさを増すばかりである。
 生活向上のため賃金が上がることはもちろんだが、たとえば保険の見直しをし、追加の可処分所得を得ることで生活の向上につなげることもできる。大手企業は企業内の福利厚生も充実しているが、中小企業では独自の共済が無い場合が多く、産別共済を活用する意味が大きい。
 産別に加盟するということは共済それだけではないが、産別加盟することで、会社では用意できない福利厚生(保険含む)を利用することができ生活向上にもつながる。
 電機連合では組合員が減少している状態で、共済利用者も減少している。共済制度が発足した時代には周りの人に勧められて加入したと聞くが、現在の職場では従業員構成も変化があり発足時の1980年後半とは変わってきている。職場で組合の話をしたくても周りに組合員がいない場合もある。この状況を踏まえ、産別共済の現状役割、組合員数の減少の理由を考え、共済が組合活動への活性化につながるためにできることを考察する。

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