第13回マスターコース修了論文集

中小労働組合の再生と活性化に向けて

新野 大(UAゼンセン)

<論文の概要>

 日本の労働組合の推定組織率は1970(昭和45)年を頂点に、2008(平成20)年まで34年間下がり続けた。中小企業が99.7%を占める日本企業の中で、100名未満の企業における労働組合の組織率は僅か1%である。
 複合産別と言われるUAゼンセンにおいても、加盟組合に占める100名未満の中小労働組合の割合は半数以上の55%である。組織人員を拡大し続けるUAゼンセンにおいて、他方で解散する組合の多くがこの中小労働組合である。
 毎年下降し続ける推定組織率に歯止めをかけ、今後上昇させていくためには今何が必要なのか。
 組合員を増加させるための組織拡大と並行し行うべきは、減少させないための既存組合の組織強化と活性化であろう。
 時代とともに変わり続ける職場環境の中で、活動が停滞・衰退し解散の危機にある中小労働組合が、いかにして労働組合としての活動を再生・活性化し、そして組織率の低下に歯止めをかけるか。組織強化のために取るべき行動を考察していく。

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