第13回マスターコース修了論文集

高齢化社会における雇用問題と労働組合の役割
-継続雇用制度を超えた高年齢者雇用の実現に向けて-

野中 孝行(全労済)

<論文の概要>

 本稿は、65歳までの雇用形態として現在多くの企業で導入されている「継続雇用制度」に着目し、高齢化社会における雇用問題に対する労働組合の役割について考察したものである。
 第1章では、直近の高年齢者雇用安定の改正(2013年4月施行)に対する各企業の取り組み状況について検証し、第2章では、これまでの高年齢者雇用安定法の改正経過を振り返った。
 第3章では、主に労働契約法からみた高年齢者雇用における課題を整理することで、継続雇用制度が転換期を迎えていることについて示した。
 また、第4章では、転換期を迎えた継続雇用制度から定年延長制度に移行した企業を紹介した。定年延長制度の具体的な制度内容や導入の背景を知ることで、今後の高年齢者雇用のあり方を考える際の参考とした。
 最後の第5章では、継続雇用制度を超えた高年齢者雇用の実現のために必要な労働組合の役割について考察した。

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