第12回マスターコース修了論文集

学校の多忙化解消こそが組織拡大のカギ

青木 洋穂(日本教職員組合)

<論文の概要>

 団塊の世代の大量退職時代を迎え、日教組の組織拡大が急務となっている。
 組織拡大を進めるなかで必ずぶつかる壁がある、それは「学校の多忙化」である。
 組合未加入者も組合の大切さは理解してくれるが、とにかく日々の業務が忙しすぎ組合活動どころではない、組合加入を勧める側の学校現場の組合員も多忙なためなかなかオルグ活動が進まないという現状が組織拡大を阻んでいる。
 本論文は「学校の多忙化解消こそが組織拡大のカギ」と考え、まずは他業種との比較、国際比較、現場の組合員の声から、日本の教職員の多忙化の現状を見つめ、これまで学校の多忙化解消が進まなかったことについて検証し、これから組織拡大の最大の敵である学校の多忙化を労働組合の力でどう解消していくかを学校現場、単位組合、日教組本部それぞれの立場での提言をし、多忙化解消には労働組合への加入が必要なことを多忙な学校現場にどうやってオルグしていくかを考察した。
 学校の多忙化解消には連合の仲間との連携が欠かせないことを提案するともに、1000万人連合を目指すなかでの日教組の役割を考えてみた。

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