はじめに
【第1部】労働法総論と労働組合法
Ⅰ.伝統的な労働法理論と労働法制
Ⅱ.労働法の法源
Ⅲ.労働法の基本理念の見直し日本型雇用社会の変容
Ⅳ.労働法の現代的課題
Ⅴ.労働組合法
1.憲法28条による労働基本権保障と労働組合法制
2.労働組合
(1)労働組合法上の労働組合
①労働組合法上の労働者とは
②労働組合の自主性
③労働組合の民主制
(2)ユニオン・ショップ協定の効力と相対性
3.不当労働行為制度
(1)不当労働行為制度の特徴と原状回復主義
(2)不当労働行為の救済手続き
(3)不当労働行為の4つの類型
4.団体交渉
(1)団体交渉の当事者と交渉担当者
(2)団体交渉の対象―義務的交渉事項
(3)団体交渉の様態―誠実交渉義務
5.労働協約
(1)労働協約の成立要件
(2)労働協約の規範的効力
(3)協約の規範的効力と労働条件の不利益変更
(4)労働協約の不利益変更の限界
(5)労働協約の一般的拘束力と不利益変更
6.団体行動
(1)組合活動
(2)争議行為
【第2部】労働基準法
Ⅰ.労働法制における労基法の位置と特徴
Ⅱ.労働基準法の適用範囲―労基法上の「労働者」
Ⅲ.労基法上の賃金規制
1.労基法上の賃金とは
2.賃金支払いの規制―賃金支払いの4原則
(1)通貨払いの原則
(2)直接払いの原則
(3)全額払いの原則
(4)毎月一回・一定期日払いの原則
3.休業手当
4.成果主義的賃金制度と使用者の公正(適正)評価義務
Ⅳ.労基法上の労働時間規制
1.労働時間の実情と労働時間政策の変化
2.法定労働時間の原則
3.時間外・休日労働の法的規制
4.時間外・休日労働義務
5.労働時間の弾力化
(1)1カ月単位の変形労働時間制と1年単位の変形労働時間制
(2)フレックスタイム制
6.労働時間のみなし制
(1)事業場外労働のみなし制
(2)裁量労働制のみなし時間
7.労働時間規制の適用除外
8.高度プロフェッショナル制度の導入議論
9.年次有給休暇
【第3部】労働契約法
Ⅰ.労働契約法とは
Ⅱ.労働契約の終了
1.解雇の法的規制
2.解雇の客観的合理的理由と社会通念上の相当性
3.整理解雇の法理
Ⅲ.労働契約の締結
1.労働条件の明示義務
2.採用内定と試用期間
(1)採用内定の法的性質と内定取消
(2)試用期間と本採用の拒否
Ⅳ.労働契約の期間
1.労働契約の期間の最長限度規制
2.有期労働契約の更新拒絶の法理と2012年改正労働契約法
(1)有期労働契約の更新拒絶の法理
(2)有期労働契約の無期労働契約への転換
3.有期労働契約であることによる不合理な労働条件の禁止
Ⅴ.就業規則による労働条件の決定と変更
1.就業規則の機能と労基法の規制
2.就業規則の最低基準効
3.就業規則の法的性質―労働契約規律効
(1)就業規則の法的性質
(2)秋北バス事件最高裁判決と2007年労働契約法7条
4.就業規則の労働条件の不利益変更と労働契約法10条
(1)就業規則の不利益変更と最高判決
①就業規則の不利益変更をめぐる問題の難しさ
②最高裁の合理性判断枠組み
③労契法10条による立法的決着
Ⅵ.労働契約上の権利・義務―配転・出向をめぐる問題
1.個別的労働条件の決定と変更―配転・出向をめぐる法的問題
2.配転の法的根拠と権利濫用
(1)配転命令の法的根拠
(2)配転命令権の濫用
3.出向の法的根拠と権利濫用
資料:判例集