同志社大学「連合寄付講座」

2007年度“働くということ―現代の労働組合”講義要録

第5回(5/18)

グローバリゼーションと労働組合
グローバル化の「負の側面」克服=ディーセント・ワークの実現にむけて
ILOの活動への参画を中心に

ゲストスピーカー: 中嶋 滋 ILO理事・労働側

 皆さん、こんにちは。ただいまご紹介いただきました、国際労働機関(ILO)の労働側理事の中嶋です。本日は、「グローバリゼーションと労働組合」について、グローバル化が「労働の世界」にどのような影響を与えているのか、また、その影響を国際労働組合運動がどのように認識し、その克服に向けてどのような活動を行っているのかILOの取り組みも紹介しつつ、最後に、そうした運動の中で日本にはどのような役割が求められているのかについてお話ししたいと思います。

 

1.グローバリゼーションの「労働の世界」への影響

 モノ、企業、資金そして人が国境を越えて縦横に移動するようになった現在、労働組合にとりましても、ただ一国内で自己完結的に捉えているようでは、もはや雇用の確保や賃金・労働条件の維持・改善といった最も基本的な役割も果たすことができない状況となっています。例えば、春闘で、労働組合が賃金の引上げをはじめとする労働条件の改善を要求したときに、経営側は、「我が社が国際市場で競合他社に打ち勝っていくためには、国際競争力を高めていかねばならない。にも関わらず、賃金はじめ労働条件を労働者側の要求通りに改善してしまうと、コスト競争力は低下してしまう。我が社が今後とも国際市場において競争を勝ち抜き、存続し続けるためには、組合要求には到底応じられない」と反論してくるでしょう。このように、如何にして自国内で雇用を確保し、労働条件を維持向上させていくのかということも、国際的な経済社会の動向を抜きにしては語れない時代になってきているのです。

 さて、グローバル化が加速してきたのは1990年代中葉からですが、その恩恵は、著しく偏在化し、相変わらず働く貧困層が大量に存在しています。現在、OECD全体で約3,500万人が失業状態にあり、特に若者の失業者数は悲惨な水準にあります。産業のリストラと海外移転に伴い雇用、労働市場、賃金のあらゆる面で不平等が拡大しているのです。
  このように、グローバル化の加速に伴い、いわゆる格差が地域間、各国間、さらには国内においても拡大し、しかもその格差は世代を超えて固定化する傾向が見られ、社会の不安定さを高める大きな要因となっています。例えば、絶対的な貧困ラインというのは、1日1ドル以下(購買力平価換算)で生活している人々のことを指しますが、ILOの推計によれば、これに該当する人々は世界人口の4分の1を超えています。さらに、1日2ドル以下で生活している人々となれば世界人口の半数を超えます。一方、収入階層の上位から僅か10%の人々が全世界の富の80%を所有していると言われています。逆に言えば、残りの90%の人々が、全世界の僅か20%の富をわけ合って生活しているというわけです。
  後ほどお話しする国際労働組合運動の場においても、こうしたグローバル化の進展が「労働の世界」に与える影響に極めて強い危機感を抱いています。例えば、G8労働組合指導者会議、通称「レイバーサミット」というものがあり、サミット(主要国首脳会議)構成国であるG8の労働組合のナショナル・センターの代表が集まり、サミット開催前に議長国に対して様々な要請を行ってきています。今年(2007年)は、ドイツのハイリゲンダムでサミットが開催されますが(注:ハイリゲンダムサミットは2007年6月6日~6月8日に開催された)、G8のナショナル・センターのトップがサミット開催前に一堂に会してグローバル化の影響について議論し、議長国であるドイツのメルケル首相に対して雇用・労働政策に関する申し入れを行ったところです。

 さて、このようなグローバル化の「負の側面」としての貧困や格差の拡大は、多くの人々にとって、市場原理が人間としての尊厳ある生活を困難化させていること、そして、市場原理のみでは、公正な富の分配は実現できないということを示していると言えます。公正な富の分配は、直接的な分配と間接的な分配によって実現されます。直接的な分配とは、人が働くことによって富が生み出され、それを賃金等として受け取ることです。間接的な分配とは、直接的に分配された賃金等から租税等で国や地方自治体が集め、それを社会的サービスの提供などを通じて再分配することです。間接的な分配の仕組みが社会的にきちんと機能していれば、仮に直接的な分配が少ない人々に対しても、間接的な分配を通じて人間としての尊厳ある生活を営むことを可能とし、今日の貧困や格差問題の克服にもつながります。例えば、北欧諸国は、税金は高いけれども、教育や医療、福祉等が無償で提供され、人々には人間らしい生活が保障されています。一方、日本は、税金は相対的に安いといえますが、間接的な分配がきちんと機能していないため、教育や医療等に関する個々人の負担が高くなっています。
  OECD加盟各国の調査によると、日本の相対的貧困率(その国の平均収入の半分以下で生活する人々が何%いるのか)は15.3%に達しており、OECDに加盟する先進国30か国中で下から5番目に位置しています。最も格差が深刻な国はアメリカで、貧困率は17%を超えています。ちなみにデンマークやスウェーデンは5%前後です。OECDの平均が10.2%ですので、日本の15.3%というのはかなり深刻な数字と言えます。日本は、今や格差が最も大きい社会の一つとなってしまったのです。

 

2.国際労働組合運動の組織的実情と運動課題の概要

(ITUCの結成、GUFとの連携、国際労働組合運動の主な運動領域)
  それでは、こうした貧困や格差の拡大といった問題の解決のために、国際労働組合運動がどのような取り組みを行っているのでしょうか。
  2006年11月、国際労働組合総連合(ITUC:The International Trade Union Confederation)が結成されました。国際自由労連(ICFTU)と国際労連(WCL)の統一をベースに、いずれの国際労働組合組織に加盟していなかった8つの組織とともに結成されたITUCは、154の国と地域、306の組織、世界の1億6,800万人の労働者が加盟する実質的に唯一のインターナショナル・センターです。また、ITUCは、国際産業別労働組合組織(GUF)と緊密な連携関係にあります。GUFは、IMF(国際金属労連)、ITF(国際運輸労連)、PSI(国際公務労連)、EI(教育インターナショナル)、IUF(国際食品関連産業労働組合連合会)など10の産業別組織によって構成されており、連合の構成組織も関係する各国際産業別労組に加盟しています。このような中で、国際労働組合運動は、「労働組合権の擁護・拡充、侵害に対する闘い」「国際機関や政府間会合(APEC、G8など)への政策提言、交渉・要請活動」「ILOでの国際労働基準の設定、尊重遵守に向けた活動」「OECD-TUACを通じた公正なグローバル経済に向けた政策提言、協議などの活動」「地域組織を通じた各国労働組合運動への支援など組織・運動強化に向けた活動」を主要な運動領域に掲げ取り組みを進めているところです。

(ILOの取り組みについて)
  次に、ILOの活動についてお話したいと思います。ILOは、第一次世界大戦が終結した1919年、ベルサイユ平和条約に基づいて設立された国際機関であり、公正な労働基準の設定や不正な貿易競争の防止等を通じて社会正義を実現することを目的に設立されました。

 ILOが他の国際機関と比べて際だって特徴的なのは、政府に加え、労働者と使用者の代表が正式な構成員として参加していることです。これを「三者構成主義」と呼んでおり、各国の代表メンバーは、政府代表2人、労働代表1人、使用者代表1人によって構成されています。ILOの最高意思決定機関は毎年6月に開催されるILO総会です。各加盟国は政府が2名、労働側が1名、使用者側が1名の合計4名の代表を送り、それぞれが1票を持ちます。国際労働基準であるILO条約やILO勧告は、このILO総会で2回の討議を経て3分の2以上の賛成をもって決定されます。また、理事会は、総会によって選出された政府28カ国、労使各14名の計56名で構成されており、私も労働側理事14名の一員です。この56名の理事会が、年3回の議論を通じ具体的なILOの運営について責任を負います。ここで、国際労働基準の採択までのプロセスをもう少し詳しく見てみると、まず理事会で国際労働基準に係る課題を総会議題とするかどうかを討議した後、事務局が検討すべき内容について全加盟国にアンケート調査を行い、報告書を作成します。その報告書に対する各国のコメントをもとに、事務局が基準案を作成し、ILO総会における討議にかけます。そして、総会での討議をもとに、再度、報告書の作成、各国のコメント、総会への再提案を経て、3分の2以上の賛成で新しい国際労働基準が採択されることになります。その後、各国政府は当該条約・勧告を批准し、国内法を改正・整備します。こうしたプロセスを経て、現在まで190本近くの条約・勧告が採択されていますが、そのうち日本は僅か46本しか批准していないのが実情です。
  このような中で、連合は、ILOにおいて、日本の労働者を代表する団体と位置づけられており、結成以来ILO総会の労働代表をつとめ、条約批准促進をはじめ、次にお話しするディーセント・ワークの実現に向けて積極的に活動を展開しています。

 

3.ディーセント・ワークの実現に向けて

(ディーセント・ワークの意味)
  当面するILOの主要課題は、グローバル化の「負の側面」を克服するため、あらゆる活動をディーセント・ワークの実現という文脈の中に位置づけ、取り組みを強化することです。ILOは、ディーセント・ワークについて「適切な水準の社会保障、賃金・労働条件が確保された、社会的意義のある生産的労働」と定義しています。ここでいう「適切な水準」とは、それぞれの国において人間が人間として尊厳をもって暮らしていくために必要な水準という意味であり、「社会的意義のある生産的労働」とは、社会に対して生産的・建設的な労働という意味です。このように、ディーセント・ワークの考え方は、仕事のあり方にとどまらず、社会のあり方にも関わる概念なのです。現在、わが国においても、政労使の協力のもと、ディーセント・ワークについて社会的な理解を深め定着させていこうという作業が進められていますが、その作業を進めるにあたり、まず最初にぶつかったのが、この「ディーセント・ワーク」の訳し方でした。現在、日本では、ディーセント・ワークという言葉について、政府は「適切な労働」と訳し、連合は「人間尊重の労働」、日本経団連は「人間らしい適切な仕事」と訳して使っています。結果的には、意味がよくわからない日本政府の訳し方で押し切られてしまったというのが経過です。(注:その後、政労使の協議で、「人間的な働きがいのある仕事」という共通用語を用いるキャンペーンを共同して推進することが合意されている。)

(ILOの基本3文書~ILO憲章、フィラデルフィア宣言、「新宣言」から見たディーセント・ワークの意義)
  ILOの歴史を振り返ってみると、ILOはその設立当初から、ディーセント・ワークの実現を通じて平和な国際社会を創り上げていくことを目指してきたことがわかります。

 ILOには基本となる文書が3つあります。先ほどもご説明したとおり、ILOは第一次世界大戦の講和を巡る議論から設立された国際機関ですが、その際に、公正な労働基準の確保を通じて永続する世界平和を目指すとの理念をこめてつくられたのがILO憲章です。フィラデルフィア宣言は、第二次世界大戦末の1944年、フィラデルフィアにおいて開催されたILO総会において、ILO設立の原点に立ち返り、労働の世界から社会正義の達成を目指すことを通じて恒久的な平和を築き上げることを宣言したものです。また、1990年代中葉から加速したグローバル化の「負の側面」である貧困や格差拡大を克服するために、ディーセント・ワークを全世界に広げていくことを目指し、1998年に採択されたのが「新宣言」です。さらに、ILOは2002年、「グローバル化の社会的側面に関する世界委員会」を設置し、グローバル化とその「負の側面」について全世界にわたって調査・分析し、「負の側面」を克服する政策について議論し、2004年には、その報告書が示されました。報告書では、現在進展しているグローバル化が、すべての人に公正なかたちでチャンスを与えていないこと、富を一部の人に集中させていること、そして、グローバル化の「負の側面」を克服するためにはディーセント・ワークの実現が重要であることが指摘されています。

(ディーセント・ワークの基本となる4つの柱(戦略的目標)とそれを貫くジェンダー平等の原則)
  さてILOは、ディーセント・ワークの実現のために基本となる4つの戦略的目標を掲げています。1つ目の柱は、「雇用の確保」です。これは質的・量的の両面の課題を含んでおり、男女双方がまともな雇用と収入を確保できる機会を創出しようとすることです。

 2つ目の柱である「中核的労働基準の尊重・遵守」とは、4分野の8つの条約[(1)結社の自由・団結権と団交権の保護(87号条約・98号条約)、(2)強制労働の禁止(29号条約・105号条約)、(3)児童労働廃絶(138号条約・182号条約)、(4)平等・反差別(100号条約・111号条約)]である中核的労働基準を尊重・遵守しようということです。
  日本は、このうちの105号条約と111号条約をまだ批准していません。この2つの条約は、ILO加盟180か国のうち165か国が批准する非常に重要な条約です。G8やOECD加盟国の中でも、この2条約を批准していない国は極めて少なく、G8の中では、105号条約については日本とアメリカ、111号条約については日本だけが批准していません。日本は、ILO加盟国180か国の中でアメリカに次ぐ2番目の分担金拠出国であり、長年、政労使とも理事に選出されるなど大変重要な役割を期待されている国です。にも関わらず、中核的労働基準の8条約のうち2つが未批准のままというのは大変残念な状況であり、人権や労働組合権といった観点では、まだまだ先進国とは言い難い状況です。

 3つ目の「社会保護の拡充」と4つ目の「社会対話の促進」を含め、これら4つの柱が基盤となってディーセント・ワークが実現されるのです。また、この4つの柱には、いずれにも「ジェンダー平等」という考え方が貫かれており、ILOは、「ジェンダー平等」原則を踏まえた4つの柱の促進を通してディーセント・ワークが実現されなければならないと考えているのです。

 

4.日本の課題について考えてみる

  以上、ディーセント・ワークの実現を通じたグローバル化の「負の側面」の克服に向けたILOの取り組みについてお話してきました。最後に、ディーセント・ワークの実現のために日本が取り組むべき課題について触れたいと思います。

(国内問題として取り組むべき課題)
  まず、ディーセント・ワークの実現に向けた4つの戦略的目標のうち、「雇用の確保」についてです。グローバル化の加速とともに、各企業は国際競争力強化の名の下に、賃金や労働条件の切り下げなど労働コストの引き下げを行ってきました。一方で、安価な労働力を求めて生産拠点を次々に海外に移転しています。こうした中、今、日本では、雇用形態の多様化が進み、パート・派遣といった、いわゆる非正規労働者が急激に増加しており、雇用を巡る様々な問題が生じています。同じ仕事をしていても同じ賃金が保障されないという問題は、雇用・職業・生活上の一切の差別を禁止する111号条約を未だに批准していないことと関係があります。111号条約を日本が批准し、それに伴い整備される国内法規制が労働行政を通じて実施されるようになれば、先に挙げた問題の克服にもつながります。まずは、日本が早期に111号条約を批准することが、ディーセント・ワークを実現していくためにも必要なのです。

 また、「社会保護の拡充」に関して、日本では生活保護を受けるための基準が厳格で、かつ、その給付額も決して十分なものとは言えません。例えば、子ども2人の母子家庭が受給できる生活保護費は年間約250万円です。仮に、この母親が生活保護に頼らず、働いて生活の糧を得ようとし、最低賃金で働かねばならない場合、年間250万円を稼ぐためには、何時間働かなければならないと思いますか。現在、ここ京都では最低賃金は686円(注:2007年5月現在)ですので、時給686円で250万円を稼ぐためには、年間3600時間働かなければなりません。1日10時間、365日休むことなく働き続けなければならないのです。これでは、とてもディーセントな生活など望むべくもありません。今回、連合は、最低賃金を1000円に引き上げることを提案しましたが、仮に時給1000円で働いたとしても、年間2500時間も働く必要があるというのが現実なのです。こうした生活保護と最低賃金の実態を見ても、社会保護の拡充という面においても日本の対応の遅れが指摘されなければなりませんし、社会保障制度や最低賃金制度を改革していかなければ、国内においてディーセント・ワークを実現することは困難です。日本が直ちに取り組むべき課題は多いと言えるでしょう。

(海外とくにアジアとの関係において取り組むべき課題)
  次に、海外、とくにアジアとの関係において取り組むべき課題についてお話しします。
  まず1つ目は、日系企業の海外進出に伴う諸問題の解決です。日系企業の進出は、日本国内の生産拠点の移転と産業の空洞化をもたらします。例えば、中国に進出している日系多国籍企業が雇用する中国人は300万人を超えると言われます。
  このような中で、今、大変大きな問題となっているのが、EPZ(輸出加工区)を巡る問題です。多国籍企業を積極的に受けて入れている国では、特定の地域をEPZとして指定し、当該域内を労働基準や労働安全衛生等の労働法制の適用除外地域としたり、労働組合の結成を禁止するなどして、海外からの投資や多国籍企業の進出を促す例が多く見られます。仮に、日本をはじめ海外からの投資によって工場が建設され、そこで働く現地の労働者が労働組合を結成しようとすれば、現地政府がこれを弾圧するといった問題も起こっています。もし、こうした国に労働組合が存在し、中核的労働基準が尊重・遵守されていれば、こうした問題の歯止めも期待されます。海外に進出する日本企業の労働組合、すなわち、進出元の企業の労働組合には大きな役割があると言えるのではないでしょうか。

 また現在、アジアでは、FTAやEPAの拡大など、ASEAN10カ国に日本、韓国、中国、さらに、インド、オーストラリア、ニュージーランドも加えた「ASEAN+3+3」の枠組みで、アジア太平洋地域に新しい地域経済圏を構築しようとする政府間交渉が進められています。こうした新たな経済圏の形成が、先ほど触れたEPZを巡る諸問題等を引き起こす懸念もあり、その意味でも、現在進められる政府間交渉の中に中核的労働基準を尊重・遵守させる社会条項を組み込むことができるかどうかが国際労働組合運動にとっての課題となっています。その中で、1つの鍵になるのがOECDの「多国籍企業ガイドライン」とILOの「多国籍企業と社会政策に関する三者宣言」の尊重遵守です。とりわけ、OECDの「多国籍企業ガイドライン」は、海外で多国籍企業が営業・生産活動を行う場合に最低限尊重・配慮しなければならない事項を定めたものであり、これに違反する事例があった場合には、その企業の母国の「ナショナル・コンタクト・ポイント」に問題の早期解決を提起することができます。提起を受けた「ナショナル・コンタクト・ポイント」は、実情を調査し、具体的解決策を労使団体と協議して示さなければなりません。また、当該事案に関する具体的措置について毎年、OECD事務局に報告しなければならず、報告を受けたOECD事務局はこれを公開するシステムとなっています。このガイドラインとナショナル・コンタクト・ポイントの設置によって多国籍企業の行動がかなり規制され一定の成果があがっています。
  その他、企業の社会的責任(CSR)、グローバル枠組み協定(GFA)や国連が掲げるグローバル・コンパクト(UN・GC)、さらにミレニアム開発目標(MDGs)への参画・実施も、ディーセント・ワークの実現のために、日本が取り組むべき大きな課題といえます。

 以上、本日は、「グローバリゼーションと労働組合」について、グローバル化の「負の側面」の克服に向けたILOの取り組みを中心にお話してきました。私のお話が少しでも同志社大学の皆さんのお役に立てれば幸いです。ご清聴ありがとうございました。

ページトップへ

戻る