勝又 紀智(印刷労連 図書印刷労働組合)
近年、LGBTに関する話題がメディアで多く取り上げられ、LGBTという言葉が定着しつつある。企業ではLGBTについての啓発活動や研修を行ってはいるものの、職場ではLGBT対応の施策が浸透していない状況である。
全ての労働者の人権が尊重され、個性と能力が発揮できる社会を実現することは、企業や労働組合に課せられた使命でもある。性別や性的指向・性自認にかかわらず安心して働き、暮らすことのできる職場環境や社会を実現することは、全ての人のディーセントワークを実現する重要な一歩となる。
そこで本稿は、LGBTの問題に対してどのような価値観を提示すべきか、LGBTを受け入れる企業づくりと社会の関わりについての検討を行い、世界が取り組んでいる中身を分析する。そして、労働組合を通じてLGBTの人が働きやすい環境の改善策を探ることとしたい。
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