第11回マスターコース修了論文集


教育・文化活動を通じた連合の周知度アップ

池田 直彦(社団法人 教育文化協会)

<論文の概要>

 本論文は、これまで連合において行われてきた広報活動に加えて、近年実施されている「参加型」の学習・文化活動の課題と可能性について検討している。つまり、「連合・ILEC幸せさがし文化展」や「連合寄付講座」などの新たな学習・文化活動が、連合に対する一般市民の意識をどのように変化させているのか、また、それらの活動が持つ社会への伝達力を連合の「新たな広報活動」として定着させることが可能かどうか、という点について、実態を明らかにした上で改善策について考察を加えた。
労働組合は、世論調査などにおいて必要とされながら、社会一般の人々からみるとその目的や役割についてあまり知られていないといえよう。連合においても、この点が課題とされ、これまで周知度をあげるために「街頭宣伝活動」やテレビ、ラジオのCMや新聞広告などを通じた広報活動が行われてきたが、最近ではインターネットなども活用されている。
こうした広報活動とあわせて近年実施されている「連合・ILEC幸せさがし文化展」は、作品の応募を通じて一般市民の連合への関心を高めるものとなっている。また、「連合寄付講座」は、社会人になる前の大学生に労働組合の意義を伝える機会として注目を集めつつあるといえる。
これらの教育・文化活動を充実させるためには、それにかかわる人的問題や財政的問題も残されているが、幸せさがし文化展については、さらに発展させるために、募集活動の再点検をすること、地協活動に文化活動を取り入れることが必要である。連合寄付講座では、教育文化協会のノウハウの提供等で開設校を増やし、受講生を増やすことが求められている。

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