第18回マスターコース修了論文集

コロナ禍で見直される対面の価値と労働運動のあり方
― 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大を契機とした労働運動における
コミュニケーションの方向性の模索と運動のあり方への探究

岡 昭彦(全国電力関連産業労働組合総連合)

<概要>

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大を契機とし、新しい生活様式が求められることで、参集し対面形式での会議中止や規模縮小、さらには急速にオンライン化が進展している。コロナ禍以前と比べると対面の機会が減少しており、ウイルスとの共存が求められるwithコロナ社会がいつ終わるのか先が見通せない状況となっており、コロナ禍が概ね収束したpostコロナ社会へ移行したとしても、もとの社会には戻らないことも想定されている。これまで労働組合が大切にしてきたコミュニケーションの原点である「対面」をどう扱うか、オンライン化が対面に変わるものとなり得るのかなど取り巻く課題の輪郭が、時間の経過とともに徐々に明らかとなってきている。
 特に労働組合の使命として組合員の「声」を聞き、それを咀嚼し、どう活動に展開するのか。コミュニケーションという視点で考えるとき、今後益々「対面」の機会が減少し、貴重になるであろう「対面」をどの様に生かし有効性を高めるか。変化の時代の中、労働運動を進めて行くうえでの重要な転換点と捉え、対面をはじめとしたコミュニケーションの深化と労働運動のあり方について考察を深める。 。

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